クラビットの特徴

国内で最も多く用いられている抗菌薬

感染症の治療に使われる抗菌薬

クラビットはニューキロノン系の抗生物質で、細菌が原因で起こっている感染症の治療によく用いられています。クラミジアや淋病などの性病治療にもよく用いられていますが、性病の治療では従来はペニシリン系の抗生物質を使うのが一般的でした。しかし、近年ではペニシリン系の抗生物質に対して耐性を持つ細菌が増えているという点や、ペニシリン系の薬品はアレルギーを起こしやすいという特徴があるため、それに代わってクラビットのようなニューキロノン系が使われるようになったわけですね。

クラビットは高い抗菌性を持っていて、服用すると素早く細菌が増殖している病巣へ作用するという特徴があります。薬を服用してから効果が現れるまでの時間が短いため、患者さんにとってはすぐに薬の効果を実感できて大きな安心感につながる点がメリットです。また、ペニシリン系の薬品のようにアレルギーを起こしやすいわけではないため、ペニシリン系の抗生物質に対してアレルギー反応を起こす患者さんでも安心して服用できます。

範囲の広い炎症系の疾患に有効

クラビットは錠剤を口から服用します。有効成分は体内に入ると全身に運ばれて、体の内側から細菌の増殖をストップすることができるため、広い範囲の炎症系の感染症では高い治療効果が期待できます。クラビットが属するニューキロノン系の抗生物質には他にもいろいろな種類がありますが、その中でもクラビットは抗菌活性がとても強いという特徴があり、性病から泌尿器系、呼吸器系、婦人科系など幅広い分野の治療に用いられています。

疾患の中には、肺炎マイコプラズマや肺炎クラミジアなどのように抗生物質が効きにくい疾患もありますが、そうしたものに対してもクラビットは有効なので、抗生物質としてはとても優秀なお薬と言えるのではないでしょうか。抗菌スペクトルが広いという特徴があるため、現在では多岐にわたる感染症の治療において、最もよく処方される抗菌薬の一つとして活躍しています。

こんな人は要注意

クラビットは幅広い疾患の治療に用いられる薬ですが、妊娠中や小児の患者さん、および60歳以上の高齢者には処方されることはありません。また、臓器移植を受けた経験がある人や腎臓病などの持病を持っている人もまた、クラビットは禁忌となるので注意しましょう。それ以外の成人でも、クラビットは副作用が比較的でやすいお薬なので服用には注意してくださいね。